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さざれ石のいわおとなりて

2012年 10月14日 01:40 (日)

          さざれ石
  
  昼食後の徘徊で何となく乃木神社へ向かった。少し遠いかなと思ったが、思い切って足を延ばした。途中、赤坂小学校の前を通る。銅板を張った看板建築があるはずだが見当たらず、そこは空地になっていた。ついこの間、万世橋の元交通博物館前の3階建の看板建築が解体する知らせを聞いたばかりなのに。空襲にもめげず、地上げにも負けなかったこうした看板建築もそろそろ引退時期が到来したのかもしれない。
  まあそれはそれとして、乃木神社に行ったわけだ。神社の上にある何となく山小屋風の旧乃木邸は何度か訪れているが、神社そのものは初めてお詣りするので、狭い境内であったが周辺を散策してみた。すると本殿の右側に奇妙な石が置かれ、「君が代のさざれ石」と書かれた立札がある。日本国国歌の「君が世」を歌はなくなって相当の年月がたつが、最近では学校行事など公の場では起立して唱和しないと罰せられるという恐ろしい時代を迎えた。君が代の元歌は古今集にあると聞いている。確かにその一節に「さざれ石の巌となりて」とあり、そのさざれ石が置かれていたのだ。
  さざれ石は「細石」と書き、細石すなわち小石がだんだん大きくなって巌になる-というのが歌詞の意味なのだろう。自然界では、炭酸カルシウムなど凝固作用を持つ物質が小石のかけらを固めて次第に大きな石になっていく現象があるという。さざれ石は三重県二見浦、京都の勧修寺、東京の千鳥ヶ淵戦没者墓苑にあり、特に主産地の岐阜県揖斐川町のさざれ石は県の天然記念物の指定をうけ、周囲は「さざれ石公園」になっているとのこと。
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